2012-01-01から1年間の記事一覧

雷句誠と荒川弘の「食べる」について

雷句誠の「どうぶつの国」と、荒川弘の「銀の匙」を読んでいる。どちらも「食べる」という行為について、真摯に向かい合っている。食べることは、他の命を奪うことで自分の命を永らえることだ。ぼんやりと毎日食事をしている僕に、自分が他の生命を食べてい…

小容量化していくはず

ボディソープの詰め替え用を買って思ったんだけど、これっていったい何人分、あるいは何ヶ月分を想定してるんだろう? 実家に帰って風呂にはいったとき、洗面台にボトルがずらりと並んでいた。ボディソープ、シャンプー、コンディショナ、洗顔料、その他。そ…

便利の男女差

普段から変なモノを探している。念のため書いておくと、それを「変」と判断するのは世間であり、僕はそれが欲しいわけで、変だから欲しいわけではない。なぜそれが変だと僕が認識できるのかと言えば、売っていないからだ。あるいは売り場がわからないから。 …

しきい値を超えたエイプリルフール

エイプリルフールネタを公式サイトが始めたのは、誰だろう。覚えていないが、僕の印象に残っているのは円谷プロのウルトラマンだ。細かいところまで作り込んであって、楽しめた。今からどれぐらい前のことだったかも覚えていない。 そして多くの企業サイトが…

ipadという窓

イメージの話だけど。カメラを撮るとき、撮影される映像がレンズを通してディスプレイに見える。ipadのディスプレイには、そうやって2次元が見えている。窓越しにしか、見ることができない世界を見ている。 僕はそこから手を突っ込んで、欲しい本を手に取る…

古典の弱さと強み

スーツ用の鞄を探しているのだが、なかなか「コレ!」というのが見つからない。というよりも、思いつかない。いったい僕は何を探しているんだろう。どんなものを求めているのだろう。本来は店を見てまわるのではなく、じっと部屋の中で自分が求めている形状…

音楽魔法の有効時間

勇気が沸いてくる曲がある。ベタなところでロッキーのテーマとか。なんかコレ流されたら、やらないわけにはいかんだろ、という気持ちになる。でもそれって、有効時間がかなり短い。火事場のバカ力みたいに、火事場の一時だけしか使えない。 爆発的なパワーが…

どうでもいい美しさがある

日常の中には、口にして言うほどでもない美しさがある。道に咲いていた花にさり気なく笑いかけるキミが大好きで、という歌詞のように、誰に教えるでもない美しさがある。こういうもので溢れている。ただクローズアップして、ここはこうイイな、あそこはこう…

毎日読みたいブログと、みんなに教えたいブログは別

Twitterには「フォロー」と「リツイート(RT)」と「お気に入り(★)」って機能がある。それぞれどう違うんだろうってのをブログに置き換えて考えてみた。 フォローは毎日見たいブログ。「その人物が何者であるかを知りたければ、その人の友人を見るのが一番…

創造の翼は広がり

大人になったら卒業しろ、と言われる娯楽がある。 それは子どもがやることだろ、と言われる遊びがある。 漫画を読むと、それを時々思い出す。 子どもの頃、可動部分もないような人形を手に、人形は自分の頭の中で人格を得て、自由に動き回っていたはずだ。空…

書かなきゃいけないなら、不要

震災について、なんか書かなきゃな、と思って数日が過ぎたが、なんで書けないのかを考えて思い至る。書かなきゃいけない、って意識なら書かなくてよい。不要です。書きたいなら、書けばいい。 そのちょっとした意識のコントロールは、高速に飛ぶF91の操縦桿…

頭の中にしまっておく重さ

「物にこだわり過ぎだよ。頭の中にしまっておけば重くないさ」そう言ってスナフキンはテントを谷底に投げ捨てました。テントはがらがらと楽しい音を立てて谷底に消えました。 「それは嘘だ」とgoogleは思いました。高速回線も大容量サーバも、重たくて仕方が…

高い妄想力で世界はお花畑

中二病って言われる類になるのか。妄想のお話。 いろんなことを妄想する。 僕は結構妄想している。傍から見ると、完全にシャットアウト状態。ぼけーっとしてまばたきもしてない、って他人から言われることもある。そんなときは空想世界にいる。はっきり言っ…

強さはみんなに好かれているが

強さにはいろんな種類がある。弱さにはいろいろあるだろうか? みんなに嫌われる弱さにも。 泣かない、独りでできる、がんばる、我慢する、いろんな強さの指標みたいなものがあって、そういうのを必死に自分に言い聞かせている人がいる。なんとなく、前向き…

信じる者は(足元を)すくわれる

信じる、って行為を忘れている。 みんな子どもの頃は疑いもせず暴論だろうと信じられたし、信じるという行為をマジメにできたのに、だんだんそれができなくなっていく。大人になりましたね、ってそんな大人は嫌だなぁ。 何かを信じるという行為を見て、第三…

ブッダが死ぬときに思ったこと

もう死んでもいいかな、と思って死んだ。教えを広めたが、自分と同等に理解できる人はいなかった。きっと同等のものは現れないのだろう。そんな諦めに似た気持ちだったのだろうか。 それとも、この方法でいけばきっと、今は無理でも、数千年後数万年後には、…

金を貯めて何したいの?

僕は貯金というものをほとんどしたことがなく、収入と支出が逆転しなけりゃいいだろ、と思っているタイプなので、この「金を節約しなきゃ」みたいな感覚がどうもよくわからない。 わからないが、そういう人がいる、ということはわかっている。僕にはデフォル…

万人に京極夏彦を読む才能はない

X-Code(iphoneアプリ)開発の本を読んでいるが。ものすごい眠くなる。この用語なに?いきなり出てきたけど、みたいに思って読み返すと、さっきからずっと説明されていたりする。うん。寝てるね。これは。 そもそも僕はプログラムとか書いたことがない。なの…

大切な物は目に見えない

以前からちょいちょい気になっていた「星の王子さま」という絵本がある。ちょいと立ち読みしようと開いて見て愕然とした。文字がめちゃくちゃ多いのだ。これ、絵本って言うの? 短編小説としてなら理解できるけど。結局立ち読みのレベルではないので、買うか…

仕事でド素人の客に振り回された話

客先から「このデータを使え」とベトナム語のテキストが支給された。それを使って英語と併記の書類を作り、提出すると「ベトナム語のカンマの形が違う。全部見直せ」と言う。翻訳者から貰ったテキストをそのまま使ったので、違うはずがなく、翻訳者に確認し…

物を作るときの気持ち

勇気や希望は、いつから与えたり貰えたりするようになったのか。そんな揚げ足取りもあるけれど。そんな揚げ足取りなど踏破できる物語は、たしかにある。 漫画や、あるいは映画や音楽で、なにか勇気付けられることがある。あるあるネタではない、もっと別のネ…

財宝が埋まっている

「へうげもの」を読んでいる。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の時代の話だ。僕は歴史というものにさっぱり興味がなく、旅行でお城を見ても「古い建物だね」と思う程度だった。しかし、へうげものを読んで、すこし歴史に興味が沸いてきた。登場人物をネットで…

「うわーどうしたらいいんだ!?」ってなる作り話

暗い夜。見張り台に立つ兵士の男は、先日助けられた友人との会話を思い出していた。友人の幼い娘が、敵対する軍の捕虜になっているという。彼女を助けるため自分はこの地獄のような戦場を生きていける。娘の写真を見せながら、友人は照れくさそうにそう言っ…

「ブログは貯まるもの」という視点から考えると「新はてなダイアリー」は失敗だ

過去データが持ってこられないじゃん。もうこれだけでも十分に失敗は大きいだろう。しかもそのデザインが独裁主義から発せられたものなのか、それともめんどくさいという怠惰から発せられたものなのかで、まったく意味が違う。 はてなだって色々と努力をして…

どこかで見た文章と自分で書く文章

自分で書く、ということが重要だ。 丸写しでは意味がない。オリジナルととても近くても、自分で書くことに意味がある。僕はそう考えている。 パクリとかオマージュとか真似って言われるかもしれないけど。ここに書かれている文章は、どこかしらの有名人が言…

作り話:水戸黄門Z

「お待ちください御老公様」 巌を思わせる顔立ちをした巨漢が、片膝をついて言った。彼の着ている服は町民らしく簡素だったが、男の物腰は規律正しい武士のそれだった。隠そうにも隠せない仕草に、彼を見ていたもう一人の青年はため息をついて言った。 「カ…

ガラス加工の話

ある観光地で観光名所を見たあと、さて何をしようか、もう帰るかー、などとガイドブックを見ていると、最寄りにガラス美術館があった。なんか寂れた観光地って、オルゴールとガラスとトリックアートはだいたいあるよね。アレナニ。設備の維持費が安いとかそ…

毎日書かれている、ということの重要性

数カ月の間、このブログを飛び飛びで書いていた。小さいネタはTwitterのほうに書いて、長文じゃないと意味がわからないネタはブログ用という感じ。しかしだんだん短文に慣れてきてしまい、わざわざ引き伸ばして長文にしなくてもいいかな、なんて思ってしまう…

キッシュとベーグル

去年から引き続き、パンを作っている。 「発酵なしで簡単ベーグル」というレシピを見つけたので、作ってみた。わりと、なかなか、ベーグルじゃあないか。ちょいと焦げたけども味はベーグル。もうちょいイイ小麦粉使えば、良い味になりそう。今度、ココアとか…

他人のためにテレビを見てないか?

「これ面白いよ」とテレビ番組をオススメされることがあった。ゲームや漫画のときもある。あるいは飲食店だったり、芸人だったり、イベントだったり。 あるとき、会社のお昼にOLさんたちがドラマの話をしていて、オススメされたのでちょっと見てみようと思っ…