2014-01-01から1年間の記事一覧

不思議な少年

「ねえ、隣りに座ってるカレ、すごくかっこよくない?」 「ホントだ、超イケメン」 二人のOLがひそひそと話をした。 隣りに男が一人、座っている。端正な顔立ちをしている男で、上等なスーツを着ていた。町の中にある、ちょっと高級なレストラン。男は一人で…

年老いるのを望んでいる瞬間

「え、k4さんってそんな年なんだ。見た目全然変わらないよね」と言われた返事が「それが褒め言葉だとしたら、もう年寄りだということだよ」でした。相変わらず。偏屈な。老人に。なっていく。問題はない。 多くの人が、若い方が良い、と考えている。誰もが年…

夢のある夢の話

自分が実は死んでいて幽霊になっている、という夢を見た。 なんか普段通りの生活をしているんだけど、ふとした拍子に自分が幽霊であることが発覚。 僕「え、マジで僕死んでるの? キミと話せてるじゃん」 相手「いや、私は霊能力あるんで」 僕「まじかー、じ…

ある坊さんの話

「私が悟りを開いたときの話をしましょう」 その坊さんは気楽な口調で話し始めた。 坊主には托鉢という修行がある。道ばたで立って経を読んでいる坊主を見た事がある人も多いだろう。彼はその最中に悟りを開いたと言った。雪が降っていた。うっすらと積もる…

正義の偽装、悪の偽装

素直さ、というものは意外と難しい。 素直に物事を見た場合、すり込まれている土台の部分が揺るぐことがある。たとえばトイレなんかわかりやすい。動物としてみれば、どこで糞尿したっていいわけだが、それさえも刷り込みによってコントロールされている。素…

今日逃げたら明日はもっと大きな勇気が必要になるぞ

という文章が見えたので、書いておこう。 僕はそれをデブと呼ぶ。 重さ。体重のことではない。腰の重さ。足回りの悪さ。動きだしの遅さのことだ。心がデブってる。うだうだいいわけを用意して動けないのは、デブだからだ。すでに準備が整いっているのなら、…

同じスタバなのに使える魔法が違う

スタバにて 僕「エスプレッソのドッピオ」 店員「フォームドドッピオでよろしいですか」 僕「…こっちのエスプレッソのドッピオ。普通の何もないヤツです(メニューを指さしながら)」 店員「エスプレッソだと、ワンショットとツーショットがありますが…」 僕…

ダイヤモンドの輝きは

ある老婆の話をしよう。 その老婆には夫がいた。もう40年も前の話だ。夫は若くして他界した。病気がちな夫だった。夫は浪費癖があり、金はいつもなかった。だというのに客がくるといつも振る舞ってしまう、宵越しの金を持たないそんな剛気な男だった。それは…