頭の中にしまっておく重さ

「物にこだわり過ぎだよ。頭の中にしまっておけば重くないさ」そう言ってスナフキンはテントを谷底に投げ捨てました。テントはがらがらと楽しい音を立てて谷底に消えました。
「それは嘘だ」とgoogleは思いました。高速回線も大容量サーバも、重たくて仕方がないけれど、それは頭の中の延長だからです。いつか頭の中がいっぱいになって、頭の中にさえ置く場所がなくなるはずです。そうなったとき、人は頭の中にしまったものを、外部に保存しておくのです。
思い出は心の中にしか保存できないけれど、記憶は外部に保存できる。
だから思い出だけが重要だ、というわけじゃあない。両手に持てる物には限度があり、頭に保存できる数には制限がある。頭の中にしか保存できないものは、とても貴重なものだ。同じように、手で触れられるのは、とても貴重なものだろ。