ジョジョ展にいこう

ジョジョ展東京に行ってきました。仙台の惨状から学んだのか、入場チケットがそもそも時間制になっているのでグッド。(仙台では全員が朝っぱらに会場前に大行列を作り、あまりの混雑に先頭から整理券を配布、朝10時開場っていうから来たのに、整理券で16時以降じゃないと入場できないじゃあないかボケ!って展開があったらしい)
美術展みたいなイベントは、開始直後が一番空いているのだから、という理由で10時のチケットをゲット。さらに開場の30分前に到着! 30分前だというのに、すでに多数のそれっぽい人ごみが。ジョジョ立ちをして記念撮影しているグループも多数。フン。うらやましくなんてないよ。ぜんぜんね。僕は敬意を払ってネクタイを着用。ジョジョTシャツで来ている連中に対して、おいおい、きみたち、ウェストコートでスケボーやりにきてんじゃないんだぞ(本当はジョジョ立ちに混ざりたい。あと太ももをアップで撮りたい)という気持ちをぐっとこらえて開場へ。入場口にもすでに行列ができていた。
ものすごい行列することが想定されているらしく、ディズニーランドのごときロープさばきがされており、ぐねぐねと通路を移動。ようやく入口付近へ。10時の開場しているはずだが、時間はすでに10:30ほど。先頭に並んでいる人から20名ぐらいで分断していれているようだ。なるほど、たしかに10時の回の人をいっぺんに入れたら、中が大混雑してしまう。他の人気美術展にも見習って欲しい良い点。作品の前が大混雑でつかれてしまう、なんてことがない。ゆっくりと作品が見られる。
初期作品から始まり、ジョジョ第一部〜八部へと続いていく。美術展内部は当然撮影禁止。ジョジョのカラー原画だけじゃなく、オブジェも多数。等身大フィギュアは、サンタナ柱バージョン、ブチャラティ、仗助、露伴、承太郎、DIO。ジッパーでガバァッと開いている壁(人が出入りできる)。露伴の仕事机を再現した展示物と、荒木先生の仕事机を再現した展示物もあった。なかなかおもしろい試みだ。壁には様々なジョジョの奇妙な効果音が書かれていて、ジョジョらしさを演出。「この、シャブシャブって効果音、何の音だ」「吉良が切断した女の指を舐めるときの音」「ドモンってどこだよ」「エシディシがダイナマイトを飲み込んで爆発したときの音」など、スタンドパワー全開だ!
ジョジョ画集のように「一枚絵」として見られるものが、わりと簡素な額に入れられて展示されている。漫画部分のカラー原画はほんの数枚。僕はカラーもモノクロも、漫画原稿も見たかったんだが、美術展だとなぁ。なかなか難しいのかも。ロープなどは貼られていないが、足元に白線がひいてあり、コレ以上入ってはいけない、とのこと。しかし顔を近づけることはできて、鼻先ほんの数センチのところでガラス越しに原画を見ることができる。インクの厚み、色調の変化、印刷では消えてしまう生の色合いがスゴイ。「この時期、打ち切り間際だからかカラー原稿少ねぇな!」とか思いながら見ていたり。というか第三部以外って、だいたいかなりヤバイ位置にあったもんだ。マニア層がいたから持ったようなモンで。
初期の作品は、当然「漫画」の原稿なので、ホワイトで消してあったり、メモ書きがされていたりする。古い漫画だし「絵」として描いたわけではないので、カラートーンが剥がれていたりもする。後期になってくると、作者が「絵」を意識しているのか、一枚の絵画として成り立つ作りになっていく。なにこれ見たことねぇよ、みたいな絵もあって、読者プレゼント用のテレホンカードの絵だったり、作者本人の年賀状のデザインだったり。
「この美術展は1時間から1.5時間を想定している」とどこかで見かけたが、とんでもない。僕なんか3時間ちかくいた。もっと見ていられたが、この美術展、残念ながら休憩する場所が一切ない上に飲食禁止。たぶん混雑がすごすぎるんだろう。
大満足してお土産売り場へ。やはりこの美術展、入り口の規制が効いている。おみやげ屋もバカみたいな混雑ではなくほどほどの込み具合で、並んで買おうという気になれる。原画と絵葉書を2枚ほど購入。トニオさんのフルコースメニューが飾られていたが、どこで食べられるのかがよくわからなかった。失敗したのは「どの段階でごま団子が買えるのか」がわからず、迷っている間に買えなくなってしまったところ。なぜかこれだけお土産売り場の場所が単独だった(冷蔵庫が必要なせい?)
もう入場券は手に入らないらしいが、手に入ったなら…間違いなく満足のデキだろう。