豪勢とは何か

店の前を通りがかるといつも行列ができてる寿司屋があって気になっていたので入ってみた。寿司のネタが大きく、シャリが小さい。オススメコースみたいなのがあったのでそれを頼んだら、大トロから出てきた。穴子だけ下駄じゃなくて別皿で、ながーい穴子でした。
なんだろうね。うーんと…うまいよ。味はいい。しゃりの握り方も上手だった。箸でつまんでも崩れないが、口の中ではほろっと崩れる絶妙のバランス。しかしなぁ、ウマイけど、バランス悪い寿司だな!ってのが僕の感想でした。
なぜこの寿司屋が受けるのか。それは「豪勢を勘違いしている」から起こるのではないか、と考えてみた。
僕の考えで言えば、これは貧しいから起こる。豪勢というものを知らない成金連中が陥る。ネタが大きいのがうまい鮨ではない。脂が乗っている、うん、重要ですね、でもそれだけでは足らない。それはいくつもある項目の一つでしかない。
食べ物だけではない。豪勢を勘違いしているネタで、「中国は冬でもエアコンの冷房を入れている。冷房を入れることがサービスだと思っているから」なんてネタもある。収入に見合わないブランドモノの財布を欲しがる姿を見ても同様だ。見合うなら、他人に買ってもらわなくても自分で買う。
見た目の派手さで誤魔化した豪勢さでは、物足りなくなっている。