上手な自慢話と、ヘタクソな自慢話

自慢話が嫌い、という人をわりと見かける。僕は正直、他人の自慢話が嫌いではない。ただ、自慢話がヘタクソなヤツだなぁ、と思うことはある。素材はいいのに調理が下手、というわけだ。
おそらく自慢話が嫌い、という人は、上手な自慢話を聞いたことがない。もしくは、上手な自慢話を聞いたときに、それが自慢話だと認識できていない。ノロケについても同様の傾向に思える。
下記を例にしてみよう。うんざりする自慢話にはこんなのがある。
http://www.sugoren.com/report/entry_1476.php
【1】「昔は不良だった」「やんちゃしていた」という、過去の武勇伝
こういう自慢話が嫌いらしい。そこで、例えば、僕の自慢話をしよう。
「小学校低学年の頃なんだけど。ある大型台風が上陸した風の強い日に、僕は父親の傘を手に、ローラースケートを履いて、外に出たことがある。強風が吹き荒れる追い風の中、僕が傘を開くと、途端に…ッ! …どうなったと思う? ちなみに当時の体重は20kgぐらいかな」
…さて、どうだろう? 面白くない? まあ楽しめない、という人は当然いるだろうけど、そっちのほうが少数だと思って書いている。これ、自慢話と何が違うだろうか? これが昔やんちゃした、という話以外になんていうんだ? 下手な自慢話ってのは、イイネタがダメにされている。そんないい素材が台無しにされてたら、海原雄山が出てきて、おかみをよべって怒鳴るところだろ。うまく調理していただきたい。その素材は、あなたしか持ってないんだから。