スティール・ボール・ラン完結

S.B.R.!S.B.R.! 6年も連載してたんですか。ジャンプから移動してウルジャンへ。そして完結と。分析したり解析したり論じたりする人も多いでしょう。ジョジョのファンは幅広く、1部2部が最高であとは駄作とか、3部が一番良くて4部から死んだとか、4部最高にきまってんじゃんとか、5部しか読んでないとか、人それぞれに価値観があって、そういう話をする。
是非してほしい。
ジョジョは主人公を代えて、脈々と続いている漫画だ。アニメだとガンダム、特撮だとウルトラマンなどが該当する。終わることが出来る漫画、続けることが出来る漫画はそんなに多くない。連載漫画はたいてい尻切れトンボで終わる。人気がなくなり終わる。だがジョジョだけは完結している。だから第一部がイイというような区切り方をされる。ワンピースでも「アラバスタまで読んでた」「空島編以降は駄作」みたいになるだろう。だがその場合、たいてい「1巻から10巻まで」であって「5巻から10巻まで」という形にはなりづらい。そんな区切りが、ジョジョの場合は完結している。そして全ての部によって、それぞれの見え方が違う。それぞれに良さがあって、それぞれに悪さがあるだろう。
第3部が一番わかりやすくて面白いのは、少年ジャンプ向けだったからだと僕は考えている。ユーザは「3部みたいなの書いてよ!」って言だろうけど、作り手からしたら「じゃあ3部読めよ。それ、もうやったから」って話だ。何かを作り出していく人は、同じようなものを作ることの無駄を知っている。
そうやってどんどん構成は複雑になり、概念的になり、抽象的になり、哲学的になっていった。絵では表現できない部分が多くなり、文章でも台詞回しでも説明できない部分が多くなり、やがて説明さえできないものができあがっていくだろう。ジョジョリオンもそうだとイイ。新しい誰かから好かれ、新しい誰かから嫌われるようなそんな話だといい。
…ところで、書いていて思ったが、この書き方は若いね。第一部から読んでいる老人たちは「そんなことをイマサラ言わなくても」と失笑しているかもしれない。僕は自分で読み直して失笑したから。