自分の支配者

テレビゲームをやったことあるかい? たとえばスーパーマリオとか。あれをプレイしているときに、最初は難しいものだ。最初に出てくるクリボーも避けられないし、まっすぐに歩いて穴に落ちることだってある。ところが慣れてくると、一ドットの誤差もなくマリオの動きをコントロールすることができる。
スポーツもそうなんじゃないのか。サッカーボールで誰もが最初はリフティングだってできない。やがて肉体がコントロールできるようになると、触れたボールの感触で、どこにどの程度移動するのかわかるようになる。どの程度の力でどの程度のスピードでどの程度の動きがあるのか、予想できるようになる。
スポーツの本質は、自分の肉体のコントロールだと僕は考えている。肉体を支配することだ。
同じように、気持ち(感情)のコントロールをしたい。できるはずだ。スポーツで肉体を鍛えるように、感情もまたコントロールできる。感情というものは、たしかにコントロールできるが、それは「一部できる」「一瞬できる」というような限定的な能力だ。長期的なコントロール能力の場合、洗脳の能力になってしまう。不可能ではないだろう。
コントロールにはどんな種類があるのだろうか。ざっと考えて、「減らす」「増やす」「なくす」「生み出す」「曲げる(方向性を変える)」が思いついた。他にもあるのだろうか。いらいらを減らしたり、なくしたりすること。喜びを増やしたりすること。
感情のコントロールとはブレーキだけではない。コントロールだ。ハンドリング、アクセル、ギアチェンジ、ブレーキ。いろいろなものがあるだろう。車の操縦のように、自分を支配できないだろうか。