マイナス思考の原点

何かを設計するときに、設計者は何を考えるだろうか。物理的な道路だったり、ノートだったり、あるいはケータイ電話だったり、プログラムだったり。いろんなものを設計する。ブログなんかもそうだろう。どうやって読まれるかを考えるものだ。
こう読まれたらいいな、と思うことはある。でもそんなふうに読んでくれるとは限らない。むしろ、そういう受け取り方するか、というような傷つくような悪意を感じることもある。だがそれは、仕方がないことだ。受け取る側の自由というものがある。設計者は常に、人の良心や善意によって保てる形状を設計しない。悪意、或いは最悪を想定して設計するものだ。
プログラムを組むときに、ユーザがこうしてくれたらいいな、と思うことはある。だが、そうしないユーザだっている。自分の想定していない行動を起こすユーザだっている。
だから、最悪を考えなくてはならない。これが僕にとってのマイナス思考だ。マイナス思考とは、そういう攻撃的な意識であり、甘ったれた意識から生まれたものではない。そういうマイナス思考でありたい。