聖人のかかる病

あるがごとくにあり、かがやくごとくにかがやくもの。
宮沢賢治の詩の一節だ。そんな風に考えているのに、ときどき、他人を助けられるんじゃあないか、なんて傲慢な意識が僕を蝕んだりする。
たぶん聖人のかかる病だ。僕なんぞでもかかる。たぶん他の人は、僕より多くこの病にかかるだろう。弱者を助けたいとか、助言したいとか、他人の苦しみを軽減したいとか。
そういう意識は不要だ、と言うつもりはない。ただそういう意識が、常にプラスに働くわけではない。より良く在ろうとするならば、より良く成るだろう、と考えている。