ノスタルジィという商品

学校給食を食べさせてくれる居酒屋ってのがある。わりと面白半分に頼んで、そうだったそうだった、こんなだった、えーこんなの食べたことなーい、と楽しむらしい。値段はそんなに安いわけでもあにのに、大繁盛しているそうだ。これがノスタルジィという商品である。
こんな風に「たいして質が良いわけではないけど高価な商品」というものがあって、今回例にあげたのは、学校給食だったけど、もっと「質が良くないのに、そこが良い」と思われるものってないもんかなぁ。
たとえば、畳の部屋で寝るとか。ベッドで寝たほうが寝心地はいいだろうに。でもたたみの部屋で寝る。エアコンではなく、風で。外からはセミ時雨。密閉したエアコンの効いた静かな部屋のベッドではなく、そういう雰囲気を売るというか。
そういう「ベストじゃないところが良い」と思われる商品って、もっとちゃんとありそうだよなぁ。ジャンルとしてあってもいいんじゃないか、というぐらい、いろいろ埋まってる気がする。でも、結局、ノスタルジィ商売になっちゃうのかなぁ。