神だの才能だの運命だのという言い訳

推理小説の探偵役が言う。「これが全容です」関係者が驚く。「なんだって」「そんなばかな」「どうやって」「どうして」「すごいです探偵!」

…おい。

聖書で神が言う。「これが運命です」信者がそれを信じる。「運命です」「天国へいくために」「必要なことなのです」「絶対です」「神が選ばれたことなのです」

…おいおい。

すばらしい能力を持つ人間を見て、諦めた人間が言う。「あのお方には才能があるからだ」「自分にはなかった」「自分もあの才能が欲しかった」「自分には才能がない」

…ちょっと待て。

それ、本当か? 本当なのか? てめーいつまでそんな言い訳を信じてんだよ! 他人様に言われなきゃわかんねぇのかよ。「太陽も月も地球の周りを回ってる」って言われてるのと、同じじゃねぇのか。なんだよ、神のためだとか、才能がなかったからとか、運命だから仕方がないとか、運が悪かったとか、おいおいちょっと待てよ、そんな言い訳で自分を正当化させようって、そういうハラか。僕よ。僕ちゃんよ。僕ちゃんはいつまで他人のせいにし続けて生きる気だ? いつまでもそうやって生きるつもりか。逃げ切れるつもりか。他人のせいにしてるんじゃあねぇーっ! もっとちゃんとやれ。ちゃんとまじめに生きろ。
自分が行った傷跡だけが、他者に与えられたすべてなのだから。言い訳はない。誰のせいでもない。自分がそう成ったのは、すべて自分のせいなのだ。