速効の時間

速効、といわれたときに、いったいどれぐらいの時間を想像するだろうか? すぐできる! と言い換えてもいいだろう。たとえば、薬だったら、5分以内に効けば速効だろうか。たとえば自炊だったら、10分で作れたら速効か? たとえばマフラーを編むだったら、1週間で速効だろうか? ビーズ細工はどうだろう? 刺繍は? 漬物は? パソコン操作は? いろんなものに速効がある。多くの人が、速効といわれたら、平均より早い、と言う印象があるようだ。じゃあ平均化ができていない世界の速効は、どれぐらいの長さだろうか。
盆栽の世界でこんな言い回しがある。
「速効。10年で作る本格黒松の盆栽」
盆栽はそういう世界だ。君らの想像する速効が、どれぐらいの長さだか知らないが。石の上に三年いたから、どうかしたのか? ちなみに僕が触れた最古の盆栽は樹齢2000年だ。2000年も、人間の意志が、その樹木を生かしている。速効にどういう意味がある? あなたにとって、どんな得がある?