「自分のやりたいこと=仕事」なのか?

仕事について。「これは自分のやりたいことではなかった」と仕事を辞める人がいる。そういう希望を仕事が持っているというのは、ちょっと怖い。狂信的というべきか。そりゃ恥ずべき仕事よりは、誇りを持てと思うが、やりたいことが仕事、ってなんかヘンじゃないの?
芸能界なんかでよく聞くけど、若手の売れない頃はロクに給料ももらえない。でも顔を売るために投資しろ(無料で働け)、というのがまかり通るらしい。この形状は多くの業界で見受けられるが、それって、仕事じゃない。労働じゃない。そんなのがまかり通っているのが、気持ち悪い。時々勘違いを売る職業というものがあり(スポーツ選手だったり、芸能人だったり、ゲームデザイナーだったり、作家だったり、とにかくそういう子供たちが憧れる職業)なかなか一概にはいえないのかもしれないけど、そういう憧れって、仕事とはまったく別の切り離された存在だ。
なんつーか、仕事、ってそんなに偉くない。働く、ってそんなに偉くない。なんで働いている人は、それをちゃんと言わないんだろう、と思う。たまーに、憧れを持って、僕のいる業界に入ってくる人がいて(別に僕は普通の職業だと思うが)それを見ていると、すこし不思議になる。
労働に対して賃金を得る。それが自分にとって効率がよいものを選ぶ。それが仕事だと思う。やりたいことと労働は別次元の話だし、憧れている職業って、結局、その職業について、マジメに考えていないだけのような気がする。
金がもらえないけどやりたい、金を払ってでもやりたい、というものが、本当にやりたいものだと思うがどうだろうか。