実践エロい人と、架空エロい人

実践エロい人と、架空エロい人は、区別して考える必要がある。そういう分類を、僕はしている。ある酒の席での話。ヤリチンで有名な友人がいて、そいつが僕にくだらないエロ話をふってきた。ナメ女が好きとか、終わった後は黙って寝ろとか、そんな程度の内容だった。
僕は「バター犬でも飼えば?」と言うと、相手は首をかしげた。
「なんで犬の話が出てくる?」
「…寂しさがまぎれるだろ。犬は大抵黙ってるしな」
僕は苦しい言い訳を通した。相手は「ふーん」とだけ答えた。彼はバター犬を知らなかったのだ。あれだけ女をとっかえひっかえしているくせに? と僕は思うが、そういうことだ。そんなこと、実践エロい人は、まったく知りません。実践が好きなら合コンでも行ってろ。架空に勝てると、ほんのちょっぴりでも思ったのか、マヌケが。