ガンバレと言えない病

また非モテ病の一種なんですけど。なんか、他人に「がんばれ」とか言えない。いや、がんばれって思っているし、応援してますよ、とも思う。だけど、言えない。言えばいいじゃん、とも思うんだけど、なんか…ね。なんでだろうね。
だって、そいつががんばってるのなんて、見りゃわかるわけ。なのに「がんばれ」っておかしくない? もう既にがんばってるっつーの! って話じゃないですか。
で、応援してます! とも思うけど、じゃあお前はそいつに何かしてあげたのか? とか言われると別になにもしてあげないわけ。応援してるって、口だけじゃん! みたいな。たとえば漫画家の場合は、応援してますってコミックスでも買ったら、漫画家の懐に金ががっぽり入りますよ。そりゃ応援だわ。だけどさぁ、たとえば、そうじゃなくて、闘病してますとかさぁ。転職したいとかさぁ。介護とかさぁ。もうなんか、重いわ。アドバイスもできないし。かと言ってその金肩代わりして払ってやるよ!ってほど裕福でもないし。言われた方からしてみたら、お前ごときが口先だけで応援してますって言われても、食べられないし、すがる藁にもならねぇよ、って答えじゃないですか。
「お前ならできる」とかも、「お前がどんだけ俺のこと知ってんだよ!」とか言われると、ええ、その通り全然知らないですハイ、って話じゃないですか。「がんばったらがんばっただけ見返りがある」とかも「それ、もしなかったらあなたが保障してくれます?」って言われたら、できませんですハイ、って話じゃないですか。「僕はこうやってやりました」とかも、「それはあなたの話ですよね? 私の場合はそうじゃないんです」といわれたら、イグザクトリー(そのとおりでございます)って平謝りじゃないですか。
なんかねぇ。
他人に「がんばれ」って言われたら、自分はそう思うのか? といわれると、そんなこと全然思わないんだけど、どうも自分が言うと、そう思われてるんじゃあないの?という被害妄想というか根っからの非モテ気質というか、「思ってると思う」って感じじゃないですか。まあ、最終的に全部僕の被害妄想ですよ。何をされたわけでもないのに、被害者だけが増えていくって感じですよ。
自分だったらどんな不細工な女性からでも告白されたらうれしいのに、自分が告白したら「え、キモイ。そもそも生理的に無理だし。冗談は存在だけにしてくれる?」みたいなことを言われると思ってるじゃないですか。え、僕って冗談で存在してたの?みたいな、まあ、そういう感覚ですよ。
なんていうのがいいのかなぁ。アドバイスする能力もないし、サポートする財力もないくせに、がんばって欲しい人、成功を祈っている人、なんかうまくいくといいなって感じる人、そういう人たちに向けて、僕が言える言葉ってなんなんだろう。
自分が、がんばっているのを、見せるしか、ないのかな。