何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない

ものすごく面白いことがあって、それがどれだけ楽しいかを表現したり、他人に話したりしたい!と思うことがある。でも、楽しさを伝えることって、できるんだろうか? たとえばある漫画が面白いとする。たとえばあるスポーツが楽しいとする。たとえば盆栽が楽しいとする。たとえば合コンが楽しいとする。お前もやろうぜ、一緒にやろうぜ、絶対楽しい。きっと楽しい。
そうやって楽しさを相手に伝えようとするけれど、本当に楽しさがそこで伝わるのならば、相手はもう、それをやる必要がない。だとしたら、伝えようとしている「楽しさ」ってなんだろう?
伝えたいのは楽しさだが、楽しさは伝わらない。伝達不可能情報だからだ。だから楽しんでいる人たちが、他人に伝えられるのは「自分が楽しんでいること」を伝えるしかない。楽しそうにしていることは伝わる。楽しんでいることは伝わる。しかし、楽しさそのものは伝えられない。それは楽しさの本質ではない。
楽しさの本質は、本人が体感するしかない。