裏カリスマ性

「カリスマ」って言うと、ヒトラーに従う兵隊のような気持ち、邪教の教祖にあこがれる信者のような気持ちを思い浮かべるんだけど、それとは違うベクトルのカリスマ、つまり「裏カリスマ」ってものがあるような気がする。
それは「こいつ、放っておけないな」って思わせるタイプのカリスマ性で、こいつを有している人間は、多くの人に支えられて生きていける。通常のカリスマは、ある意味で独善的であり、利己的であり、常に頂点は一人の体質をしているが、それが自然な状態で、周囲もこの人についていきたい、この人の言うことは信じられて、聞いてみたい、という気持ちにさせる。
ある友人が「引越しのとき、誰も手伝ってくれなかったらどうしよう!」と言うので、手伝いに行ったら、めちゃくちゃ人がいて「こんなにいらねぇだろ!」とツッコミを入れたんだけれど、それを見て、それがそいつのカリスマ性のベクトルなのだろうな、と感じた。他人を惹きつける能力をカリスマと言うのならば、形状が違うだけで、能力としては、ほとんど同じだ。