悟りの書

自己啓発系の本を見ると、書いてあることって「当たり前じゃん!」なことばっかりだ。常にそういう思いに駆られるが、結局、そういうことに気づかない人が多くいる、ってことだろう。これまで、多くの悟りは宗教に依存していたが、メディアの溢れかえる現代では、にちゃんねるだったり、漫画だったりアニメで悟りを開けるだろう。自己啓発系本で悟りを開けるのも同様の傾向にある。きっと読むことで、救われる何かがあるのだろう。そう思える人にとっては、その本が、悟りの書だ。
悟りを開かない人はいない。ほとんどの人が小さな悟りをいっぱい開いていて、自分の人生を足掻いている。あそこで酒に酔っ払って地面に寝転がっている人も、合コンでいろんな恋人をとっかえひっかえしている人も、プライベートはエロゲーとアニメと漫画で塗りつぶされている人も、珍走団も詐欺も強盗も、きっと自分なりの悟りを開いていて、自分なりの理論を構築している。賢者の開いた悟りの書とは違うかもしれないが、きっと本人には、聖書になるのだろう。