人間らしさ(人間性)とは何か

ある飲み会で隣に座った同僚に言われた言葉。「動物でも飼って人間らしさを取り戻してください。」その場は、笑って済ませましたが、そうかー、人間らしくないかー。そうかもしれない。
ところで、どうも世の中を見ていると「人間らしさ=やさしさ」みたいな風潮がある。僕はそう思っていないけれど、多くの人がそう思っているは事実でしょう。僕の考える人間らしさは「人間しかしないこと」です。それはすべて「人間らしい」です。相対する言葉は「動物らしい」です。

たとえば、正義や道徳のためにテロを行うのも人間らしい。他人をいじめて爆笑しながら食事をするのも人間らしいです。人間だけがする。そういった絶望的な側面も僕は人間らしさに含める。これも他人の(っていうか弟に言われた)言葉ですが「兄貴は寄生獣みたいだね。」って言われたことがある。人間らしくないらしい。人間らしさが良さだと思っていないので、問題だとも思わないけれど。
他人を拷問して楽しむとか、自殺するとか、何の役にも立たない動物を飼うとか、実に人間らしい。アニメで萌えるとか、ダイエットするとかも人間らしい。逆に女の子とHがしたいからかっこよくなるとか、おいしいものを食べ歩くとか、快適な睡眠を科学するなんてのは、動物らしい。怒りや悲しみのために殺人を行うのは人間らしいかな?どうだろう。こういう曖昧な存在ももちろんある。いつだって明確なラインが引かれているわけじゃない。人間だって動物の一部だしね。
どちらが優れているかではなく、それは動物もするかどうか。人間だけがするかどうか。それだけが「人間性」です。テキストを書くのは人間だけだ。だから文章は人間性が見えるに決まっている。たぶん「人間らしさ」とか「人間性」って言葉が、他人と違う定義をしているようだ。問題はない。