予定は未定

「もしもピアノが弾けたなら」
という曲を聴くたびに「弾けばいいだろ?」と思っていた。そこで、2月初旬に2月の予定を立てた。2月中にピアノを弾けるようになる予定をたてた。子供の頃、エレクトーンを習っていて、多少、キーボードを弾いたことはあるけれど、その頃の記憶はさっぱりない。指も動かないし、楽譜も読めない。子供の頃にやっていたことは、覚えているとよく言うけれど、僕はさっぱり覚えていない。たとえば、自転車に何年も乗っていなくても、乗ってみれば意外と乗れるとか。たしかに自転車には乗れるが、ピアノは弾けなかった。
midiキーボードで練習して、日々少しずつ弾けるようになった。ボディをコントロールする楽しさ。きっとスポーツに似ている。楽譜にドレミファソラシドとすべて書き込んで練習。頭の中で再現できない楽譜は、midiソフトで入力再生して覚えた。最初はバイエルの50程度からスタート。しかし指なんてぜんぜん動かないから、その時点で、つっかえつっかえだ。1週間ほどかけて、バイエル90程度の曲を弾けるようになった。さらに最終目標だった弾きたい曲を丸暗記して、ぼちぼち指が動くようになるまで1ヶ月ほどかかった。かなり予定通りに近いが、思ったほど、キレイな仕上がりではなかった。
あとはブラシアップして、細かいアラを取れば完成だろうと思い、3月はブラシアップに当てるつもりだったが…。
なんというか、熱が冷めた。
もうこの後は、この曲を練習して、うまくなるだけなのだな、と先が見えたからだろうか。完成が見えてくると楽しくなるものじゃあないのか。そういう場合もある。そうでない場合もある。きっとこの後は、レイトレーシングレンダリングのように「言われればキレイになってるね」程度の画質をアップする作業になるだろう。それが重要だという人もいる。しかし、僕はそうは思わなかった。
そんなわけで、2月3月の目標だった「ピアノを弾けるようになる」という予定は、すこし凍結。興味がまた沸いたら、やるかもしれない。いつだってうまくいくわけではない。