証拠を示せないが、たしかに在るもの

意思というものは保存できない。発生するものである。それは現象だからだ。たとえば意思を文章にして保存しようとする、すごく長い長い文章を書き、より正確に相手(もしくは未来の自分)に伝えようとしても、それは正確には伝わらない。なぜなら意思というものは保存できないからだ。
ほかにも何かに向けた感情、情熱、感動、勇気、熱意、思慕、ほかにもいろいろあるだろう。それらの「意思」も保存できない。自分から意思を発生させるしかない。誰もそれを証明できない。しかしかならず、それは在る。
同じものを見たとして、同じ言葉で表現されたとしても、僕から生まれた意思とあなたの意思は違うものだろう。自分がどう感じたのか、そういう意思を大切にしたほうがよい。その意思は、あなたしか持っていない。