白面

「彼女が忙しくって会えないっていうんだよ!別れちゃおうかなぁ…」と愚痴っているヤツを見かけた。
彼女と会えない日々に思い描く。会いたいと思う気持ちがある。でも会えない。それはとてもさびしく、とても悲しい。しかし僕はそれがとても好きだ。このさびしいという感情が、とても好きだ。心にぽっかりと穴を空けるのが好きだ。会いたいと思う気持ちがなければ、この絶望は食べられない。彼女のことを思って切ない感情を持つ。それはなんて幸せなことだろう。そんなにさびしくなるほど、彼女のことを思っているのだ、と客観性が言う。絶望を食べる者だ。普通の人はそうは思わないようだ。不思議に思う。なんで寂しいのか、なんで切ないのか、理解していないからだろうか。もちろん個人の自由だ。だから質問に対する僕の答えはいつも
「自分でよく考えて、自由にしなさい。」だ。