僕の顔をお食べよフラグ

雨が降ってきた。突然の激しい雨だが、予報どおりの雨でもある。なぜか僕は折り畳み傘と普通の傘、両方僕は持っている。安全側の重装備である。
僕が傘を広げて外に出ようとすると、隣に立っていた女性がため息をついて、雨の中、傘もささずに走り出した。雨がやむのを待つ気はないようだ。女性はセミロングのキレイなブラウンの髪。なかなかの美人で、白のスーツに、ルイビトンのバッグ、首にはエルメスのスカーフで、靴もピカピカだ。その姿を見て僕が思ったのは
「あの女は、傘をコンビニで買う金も持ってないのか?」だった。ぜんぜんやさしくはない。傘を差し出そうとも思わない。だってコンビニで500円も出せば買えるじゃん。なんで買わないの?ケチなのか?そのカバンはハッタリかなにか?ここで傘を差し出せばフラグが立つの?え?ウソ?マジで?ちょっと待ってそこのお嬢さん。僕の傘を使いなよ、って?そんな傘も買えないような女のフラグが立ってもなぁ…と冷静に思うんですけど、どうだろうか。