「言葉使い」の釣り文章

世の中にいろんな「釣り文章」がある。釣りというか罠というか。相手がひっかかるのを待つテキストだ。伝えたいことや、書きたいことがあるわけではなく、相手が反応して面白い、というものを指す。ぱっと見て「釣りだろくだらねぇ」と思うやつから「釣りじゃないの?本当なの?」と思わせるものまで幅広い。
「釣り」と書くと悪く取られかねないが、釣り文章そのものが悪いわけではない。物語とは、エンタテイメントとは、人間が作り出したただの作り話だからだ。ただ、なんというか、悪意を感じる釣り文章がある。
たとえばこのようなワードがそうだ。
「結婚して幸せになる」「年収1000万円あったら専業主婦で楽ちん」「オシャレできないなんて女として終わってる」
これらは「釣り」だよ、ただの。だけどそれを甘く見る気はなくて、言葉によって行動に影響がでる。本当にそれを信じる人間が出てくる。そこに悪意を感じる。行動に影響が出る人間がいる、と計算してこの発言者は釣りを行っている。そこに金が落ちるからだ。それが「言葉使いの商売だ」といわれれば、そうかもしれない。不安を煽って金を落とさせる…それは安全側の思想かもしれない。しかし、もっと良いものがあるはずだ。ちゃんと自分で考えて、自分で決めろよ。
そんな幻想を持っている。