箍(タガ)を嵌(ハ)めたのは誰か?

たいていの人間は心に善のタガがある。そのため思い切った行動がとれん。すばらしい悪への恐れがあるのだ。だが、ごくまれに善なるタガのない人間がいる。
生きている猫をライターの火であぶる。砂に埋めて顔に石を投げつける。子供にタバコの火を押し付ける。子供を熱湯に落とす。暴れるのを無理やり押さえつけて。泣き叫んで面白い。そういうやつがいる。現実にいる。
彼らを見て非難する人たちが言う。「信じられない」「人間じゃない」という言葉を聞く。だが、僕はそうは思わない。
彼らを非難している連中は、自分たちにはそういう行動がとれない、と勘違いをしているのだ。「誰であろうと、そういう行動をとることができる」物理的な問題以外、制限はない。
あなたにもできるし、僕にもできる。
あなたの親でもできたし、あなたの子もできる。
ただ「することができる」のと「する」のは別だ。