毒と薬は、同じもの。量が違うだけだ。

僕は今、健康だ。だから多少の毒が飲める。僕の書く文章は、わりと毒素が強い。大量摂取はできないし、健康じゃないときに飲むと吐き出してしまうだろう。僕が落ち込み、絶望しているとき、それが自分のエネルギーになるなんて、とてもじゃないが思えない。
だから、絶望しているときは、防衛するしかない。嵐が過ぎるのを、身を堅くして待つしかない。
やがて健康になり、多少の毒が飲めるようになったときに、どうか絶望が不要なものじゃなかった、と思えるといい。そんな淡い、儚い、幼い、希望みたいな話だ。毒を飲み過ぎないように。