得たいのは「同意」か、それとも「理解」か

意見を言うときに気をつけていることがある。それは「同意」を得たいのか、「理解」を得たいのか、という区別である。両者は違うものだと僕は考えている。
僕は「同意を得たい」と思うことがほとんどない。「そう思うでしょ?」という意見を僕は言わない。なぜなら「そう思う」かどうかは、僕の意見を聞いた他人が、勝手に思うことであって、僕の知ったことじゃないからだ。逆に「あなたはそう言うけれど私はそう思わない」という反対意見を聞きたいぐらいだ。その反対意見を僕が理解できれば、僕の思考は拡張されると考えている。
でも他人の意見を見ていると「同意を得たいだけ」という文章をよく見かける。「そうだそうだ、そのとおりだ! そう思う」と言って欲しいだけで、反対の意見には一切耳を貸さない。自分に都合の悪いところは無視できる機能を搭載しているのかもしれないが。
他者から、ちゃんとした反論を得るためには、こちらがちゃんとした意見を言う必要がある。理解されるような意見を書こうと思う。