想像の翼は折れたのだ

子供の頃の話。人形遊びをしたことがあるだろうか? ロボットなんかを何体も持っていて、戦わせて遊ぶ。そのときに、いろんなロボットに性格付けをしたり、格付けをしたりする。新しいお気に入りのロボットは、他の古いロボットに命令できたりするし、ピンチになったら助けてくれるのだ。おそらく女の子だったら、お姫様だったり、ちやほやされる役に、そういう新しい、お気に入りの人形が選ばれただろう。
こういう子供のころの遊びって、本当にそのキャラクタが勝手に動き出していることがほとんどだ。オートモードに近い。夢の続きのように、めちゃくちゃが成り立つ世界だ。子供はそれを現実に持ってくることができる。
なぜだろう?
子供はなぜ、それができるのだろう? 大人にはできないのだろうか? それともアウトプットが弱いだけなのか? 中学生なんかが「もしアイドルの○○と付き合えたらどうする?」とか「もし朝起きたら異性になってたらどうする?」なんて話をする。あの夢の続きのように、めちゃくちゃが成り立つ世界は、いったいいつから消えてしまったのだろう?
それとも、いまだに妄想の世界で翼を広げ、抱き枕相手に欲情することはできるだろうか? 性欲や恋愛以外にそれは適用できるだろうか?