人は自分以外の何者にも成れない

「とりあえずこうなりたい」という人間はたしかにいる。そういう手法もありだろう。ただその手法は、限界がある。決して一流では生き残れない。長続きはしないのだ。長続きしないために、多面性を伴う必要がある。あっちへ行き、こっちへ行き、やっぱり向こうがいい、いややっぱりあっちか、とふらふら歩くハメになる。
必要なのは「己で在ること」だ。そこでは「こうなる」という意識だけが生き残る。「こうせざるを得ない」という人間だけがそう成る。選択肢が多い人間は迷うことができる。どうしたらいいのか、悩み、迷い、考え、走ることになるだろう。そして人は行き詰るのだ。なぜなら、そいつはそいつにしか成れないからだ。
ならば僕は僕にだけ打てる一手を打とう。僕だけが打てる。僕以外は打てない一手を打とう。それは何かを考えよう。僕はまず。僕に成る必要がある。それ以外には成れない。