僕のパープルヘイズ

誰もが嫌う感情がある。恨み辛み妬み嫉み怒り憎しみ憤り。思い出しただけで暴れずにはいられないような黒歴史。見ただけで怒鳴りたくなるような悪態。誰もがそういう感情を持ち合わせている。そういう悪意を持ち合わせている。それが体に悪いといわれていたりもする。では、なぜその感情を持ち合わせるのだろうか?
思うに、恨み辛み妬み嫉み怒り憎しみ憤りなどのいわゆる「悪意」と言われる意識は、起爆剤のように獰猛で、人間を動かすためにもっとも効率の良い、駆動装置なのではないだろうか? 誰もが嫌う苦い思い出。消してしまいたい黒歴史。我を忘れてしまう復讐の炎。それこそが人間を駆動させる。
ただしこの悪意は爆発的に使われてしまう。短時間でものすごいエネルギーを発するが、そのためか長期間使うのに向いていない。長期間使うのに向いているのは「善意」と言われる意識だ。
しかし「悪意」を長い間使える人間が時々いるように見える。そういう特性があるのか? それとも捕らえ方が間違えているのか? 善意は爆発的に使えないのだろうか? まだこの「悪意は駆動するために在る」という考え方は、僕の中でぐずぐずで煮詰まっていない。方向性はあっていると思うんだが…。もうちょっと煮てみるか。