2つの注意点、3つのポイント、5つの項目、7つの約束、11の法則

こうすればよくなる、というのをリストアップした文章を見かける。2つの注意点、3つのポイント、5つの項目、7つの約束、11の法則。いろいろ見かける。
でも、「分解してわかる『知性』って、そんな程度のものなのかもしれないな」と思った。分解しても解析しても「なんでこんなに良くなるのかさっぱりわからん」というものがある。僕の分解方法が悪いのか、それとも観察眼がないだけなのかもしれないが。
そういう「ポイントを書き出して説明する」というのはビジネス本やライフハック本でありがちな手法だ。しかしビジネス本を眺めていて思うのは、書かれていることは「ハウHow」であり「ホワイWhy」ではない、ということだ。結局、そういうのを読んで、得した気分になっているだけで、本質的な問題には、なにも届いていない。
部品説明をされて漫画の素晴らしさが語れるのか? 絵がうまい。言い回しがいい。コマ割りがいい。キャラクタが素敵だ。ストーリ展開がいい。じゃあその作品は面白いするの? と言われると、うーん、どうなんだろ。違う気がする。少なくとも、漫画って、それ以上を求められる気がする。それは分解しても見えてこない。実際、それらの基礎さえもできていないのに、ヒットして面白い漫画は多数存在する。
なぜだ? その新しさはどこからきたの? それは分解しても見えない。解析してもわからない。そういう面白さの本質が宿っているんじゃあないのか? それともやっぱり、優れているものとは、計算して作り出されたものだから、作者はそれを計算して作り出したのだろうか。