妹がいる奴なんなの

最初に言っておく。僕は姉属性だ。こんにちは、k4です。
そんな僕がリアルデレ妹との話を書くことにした。もう一度言うが僕は姉属性なので、デレ妹などに興味がない。だからこそ、なのかもしれないが……。
……
ある日のことだ……。その日は今にも雨が降りそうな天気だった。実家に帰ると、脱衣所が工事中だった。風呂場を改築したらしい。ジェットバスにしたと母親はうれしそうに僕に告げた。風呂の工事は終わっていたが、脱衣所の作り直しはまだ終わっていなかった。扉が取り払われ、風呂場のすりガラスを、キッチンのテーブルから見ることができた。
僕がキッチンのテーブルに座り、本を読んでいると、玄関から音が聞こえた。数人の女性の声だ。
僕が本から顔をあげると、妹とその友人が、笑いながら入室してきた。
「雨、すごいよー」「あ、お兄ちゃん、きてたんだ」「おじゃましまーす」
女の子たちはずぶ濡れだった。どうやら外は大雨らしい。
「君ら、傘持ってなかったの? タオル持ってくるか?」僕が立ち上がる。ちなみに本心は「傘ぐらい買いなさい」である。
「いいよー。今からみんなでお風呂はいるから」妹は笑って手を振る。どうやら作り直したジェットバスを自慢したいらしい。
「そうかね」僕は椅子に座りなおし、本を開いた。
女の子たちが脱衣所へ移動する。すると妹が近寄ってきて言った。
「お兄ちゃん。そこにいると、脱げないから」
僕は、ようやく脱衣所の扉が取り払われていることを思い出す。
「ん。ああ、そうだった。失礼」
どこかに移動しようと、立ち上がる。
そんな僕を見て妹が笑って言う。
「なに? あたしたちと一緒に入る?」
「…狭いので遠慮する」
僕は振り返らず、違う部屋へと移動した。
……
という作り話。