主語のすり替え

僕はオタクだが、オタクが僕なわけではない。僕は日傘をさすが、オタクが日傘をさすかどうかは知らん。主語が入れ替わってるのがわかるだろうか? わかりやすくチョイスしたつもりだが、このすり替えに気づかない人が多いようだ。たぶん幸運な人生を歩んできたのだろう。霊感あらたかなツボとか買うと良い。
「主語の大きい人」というネタがあって、たとえば「男ってこういうものなんだよ!」という文章を見ると、この発言者は「男全員」を背負っている。主語は自分ではなく、男なのだ。同様に「韓国人ってなんでいつもあんな火病ってんの?」とかも、韓国人全体が主語になってしまっている。この主語が会社全体だったり社会人だったり病人だったりする。「話を聞かない男、地図が読めない女」なんかも、主語が男全体だったり女全体だったりする。ちなみに僕は話を聞かないし、地図も読めないので困る。
このように主語のすり替えを行うことで、自分の責任を回避する、他人に責任を押し付ける、自分だけの主義主張ではなく全体主義である、というようなアピールに使える。
主語が、どこまでを含んでいるのかを考えることだ。