ラノベが週刊少年漫画雑誌より優れている点

はっきり言おう。ラノベが週刊少年漫画雑誌に勝てる点など、ほぼ『ない』。ラノベ諸君はそれをまず認識しなくてはならない。あいつは最強の存在。弱点が、ほぼないと言っていい。取り揃えられた連載陣、漫画という子供ウケのいい媒体、、買いやすい値段、比類なき販売数と販売店舗数、アニメ化のスピード、毎週決められた曜日にキッチリ販売するパワー、それに頼ることのない冷酷な打ち切り、全てにおいて、最強である、ということを、まず認識しなくてはならない。
問おう。ラノベは終わりなのか?
No! ありえません! こんなのはピンチのうちにも入らない。
やつらに勝てる点が、ないわけじゃあない。最強が無敵だとは限らないのだ。ラノベが勝っている点がある。いいか、それは「死ぬことができる」という点だ。そう、ラノベは、小説は、どんな弱小な作家だろうと、かならず『話が完結できる』のだ。
この能力は、非力だ。脆弱だ。貧弱、無駄、モンキー、たしかに、そう、弱い。そうだ。わかっている、だが、この一転突破においてのみ、ラノベは週刊少年漫画雑誌を圧倒的に凌駕する。あいつらは『完結する』と言う能力が著しく低い。生き残ることにおいて最強だが、きっぱりと死ぬことができない、と言い換えてもいい。それが能力だ。特性。特徴。それは長所でも短所でもない。ただあるべくして在るものなのだ。
ジャンプを見てみろ。完結できる漫画がいくつあった? ほとんどの作家は語りたいことも語れず、打ち切られ、あるものは路線変更を余儀なくされ、あるものは無理やり引き伸ばされ、ただのバトルマンガに成り下がっているではないか。完結できるのは優れているほんの少しの天才による連載陣のみ。それでも10年も連載をせざるを得ないのが現状ではないか。そんなのは、生き残らされているに過ぎない。
だが、ラノベは完結できる。それが能力なのだ。小説の優れている点は「終わる」ところにある。死こそが到達地点。美しい完結を見せることができる。それは、週刊少年漫画雑誌では、絶対に到達できんのだ。

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という煽り文を考えたけど、最近のラノベなんて読んでないし、ラノベってだいたいだらだら続くよね。ひぐらしがいい例だ。金銭的な問題だと思うけど。作家本人は、そんなことやりたいのかなぁ、と思わなくもない。あと、小説が優れている点ってほかにもいっぱいある。一番大きいのは製作コストかな。