「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」と、そいつを名づけて呼んでいる。

モノを認識するとはなんだろう?
あるところに盲目の天才がいた。彼は子供の頃から目が見えなかった。彼に会う人はたいてい、こんなことを聞いてくる。「モノが見えないってどういう世界?」
彼は質問者に聞き返した。「君は、モノが見える世界がどういう世界か、モノが見えない僕に説明できるのか?」
質問者から答えが返ってくることは滅多になかった。たまに返ってきても「すばらしい世界」だとか「美しい世界」という見当違いな答えだった。「それは主観だ」彼は言った。
彼に会う健常者はたいてい「目が見えないなんてカワイソー」だとか「傷つけないように優先してあげなきゃ」だとか「障害者だからいたわらなくては」と言う。「きみたちこそが盲目だ」と彼は言った。
天才は考えた。彼らが見ているものは何なのか。自分たちは何を持ってモノを認識しているのか。モノが見えるということと、モノを認識することは違う。どうしたらそれを『あの盲目な人間たち』に、わからせることができるだろうか。人間は、目が開いていながら盲目なのだ。盲目の天才はそれを知っていた。

ならば、彼らに体験してもらおう。モノを観るとはなんなのか? 目の見えないわれわれが見ている世界を作り出して、目の見えている彼らに、目の見えない世界を見せてあげよう。
彼はあるエンタテイメントを作り出した。
名前を「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」と言う。
まっくらな中では、健常者と障害者とは、一瞬にして逆転する。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク
http://www.dialoginthedark.com/index.html

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ダイアログ・イン・ザ・ダーク2007赤坂に行ってきました。D.I.D.に行く前に言っておくッ! 僕は今、やつの能力をほんのちょっぴりだが体験した。い…いや…体験したというよりは全く理解を超えていたのだが… あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
『見えないことが見えていた』
な…何を言っているのかわからねーと思うが僕も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
ちょっと考えることが多すぎて…整理するのに時間がかかりそうだ。ちょっとずつ書いていく予定。