怒ると叱る

「嫌なことをされたから怒っているわけじゃあない。君が悪いことをしたから叱っている」
先輩になったとき、上司になったとき、親になったとき、誰かを注意しなくてはならない立場に立たされたとき、人は後続の人間を叱るときがある。しかし、怒ると叱るの違いがわかる大人も少ないようだ。
昔、親に言われたことがある。子供の頃の話だ。僕が何か悪いことをして、親がめちゃくちゃに怒っていた。僕は怖くて謝った。すると親が言った。「なんで謝ったの?」
僕は正直に答えた。「怒られたから」
この違いを、どうやって人に伝えていけるだろうと、考えている。両者は過程も結果も同じだ。見た目はまったく変わらない。しかし絶対に違う。

他視点:
「謝る」という意識の違いだろうか。怒られ方や叱り方を知らないように、謝り方を誰にも教えてもらえなかったんだろうか。教えてもらえないと、認識できないものなのだろうか。野生動物はどうだろう。飼い犬はどうだろう。