妄想のままのほうが、幸せだったのにな…

あのー、夢っていうか、妄想っていうか…そういうのって、あるじゃないですか。たとえばね…あの、たとえばですよ、僕がそれをしたいとか、それを実際したとか、僕じゃなくて、友達。そう友達の話しなんです。その友達なんですが「スチュワーデスの太ももを思いっきりつかんだことがある」…あるそうなんです。ええ、僕じゃないので知らないけど。そしたら「筋肉質で、すげぇ締まってた」そうです。
…そんなわけないじゃーん。スッチーなんて、あれですよ。みんなホワッホワですよ。絶対。全身巨乳と同じ硬さですよ。だって普段から空、飛んでんだよ? アテンションプリーズですよ。そんな筋肉質で硬いわけないじゃん、バカ言っちゃいかんよ、カッカッカ。
…でも、もし、その…そのスッチーに膝枕されたら…きっと硬いんだろうなぁ。っていうかさ、膝枕って、基本、硬い気がしないか? あと枕にしては高いし。長時間やってたら首痛くなるし。たぶん、する側だって、頭なんて重たいもんが太ももに乗りっぱなしだったら、けっこう疲れると思うんですよ。足とかしびれるし。…スチュワーデスとかナースとかさぁ…立ち仕事だもんなぁ…メイドとか、美容師とか、絶対、水仕事で手が荒れてるんだろうなぁ…。
まあ、スチュワーデスというか、キャビンアテンダントというか、乗務員というかは、知らんけど、あの人たちの太ももはムッチムチのプリンプリンなのは、絶対なので、そんな「実は筋肉質」とかそんなのは、嘘に決まってるわけですが、そういった妄想を現実にしてしまう「膝枕耳かきをしてくれる店」とかあるわけですよ。世の中。それってさぁ、いや、まあ、わからなくはないけど、行った人って、満足なのかなぁ。
膝枕で耳かきとか、そんなの幻想のまま保存したほうがいいわけ。エロビデオのモザイクとか、とったらダメなわけ。裸エプロンとか、実際やってたら「そのエプロン、料理に使ってるんだよね? 汚れてないの?」とか思うわけ。だから、幻想は幻想でいいわけ。妄想を現実に持ってくると「あれ、実際見るとなんかおかしいんじゃねぇの?」って気づいちゃうから。そんなつたない想像力だけで妄想は十分なわけですよ。妄想は妄想に、塵は塵に。
あ、この話しの中で、一番ムッチムチのプリンプリンなのは、僕だから。僕とか、フワッフワの白い毛の生えたかわいらしい生き物の乳だけ飲んで生きてるから。ウンコとかしないから。あと、ちょっと浮いてるから。