それはドナドナの唄

雑誌ゴミ回収の日ってあるじゃないですか。たぶん地区によって時間も曜日も違うと思うんですけど。でね、ウチの地区って、朝8時回収なんですよ。雑誌ゴミの回収が。だけど、僕はいつも8時19分に起きるわけです。だから間に合わない。とも言っていられないので、一応、夜中に前もって出しておく、ということをしているわけです。まあ、仕方ないですね。ええ、前日の朝から出してるとか、生ゴミとかじゃあないから、カンベンしてください。さすがに雨の日とかは、そういうことはしませんから。
で、言い訳が長くなりましたが、そんなわけで、そのー、僕は夜に雑誌ゴミを回収所に出しておいたんです。ええ、かなり厳重に縛って捨てました。なぜならその日の雑誌ゴミは、ジャンプでカムフラして、エロ本を捨てたからです。ええ、僕の持っている唯一の実写エロ本を、僕はその日捨てました。さよなら、さよなら、さよなら。僕は流れる涙を隠しながら、自分の部屋へと戻りました。で、次の日の朝。出勤でゴミ回収所の前を通ると、まだゴミ回収がされていなくて、昨日出した雑誌の山がまだ残っていました。ふと見ると、僕が昨日縛って捨てたはずの雑誌の紐が切られているじゃあありませんか。あんなに厳重に縛ったはずなのに自然に切れるはずがない、まさか、と思って見てみると、そのまさかが的中。
エロ本だけ抜き取っていやがる…ッ!
僕が最後まで所持していたほどですから、もう厳選に厳選を重ねた一品ですよ。たしかに発行年は2001年だけど! すっげー古いエロ本だけど! あー、いい人に貰われていくといいね…。っていうか、ゴミからエロ本持ってくって、いまだにあるんだなー。インターネットでワンクリックすれば無修正画像ダウンロードしまくりの世の中で、捨てられている5年以上前のエロ本を拾うのかぁ…。世の中って、まだまだ進歩の余地があるなぁ…。ドナドナドーナードーナー…。