「ユーモア」の悪意

「それは冗談なんだから本気になるなよなー」
って台詞。完全に言ったもん勝ちですよね。いじめの現場で見かける気がする。この台詞がなんで強力なのかと考えると、「ユーモア」という悪意だからだ。そういった「ユーモア」の悪意に対して、無視しか対応のしようがない気がする。ほかにどんな対応があるんだろう。「お笑いだから許される」って、ものすごい偏見だと思うんですが、全員それを許しているよね。心が広いんだろうか。
お笑い芸人さんが「悲しいことがあっても笑わせないといけない」なんて言うけれど、それは全員そうだろ。別にお笑い芸人に限ったことじゃない。
「ユーモア」というものが、剣や銃なんかよりもずっと強力で凶悪な武器だ、ということを多くの人は気づかないのかもしれない。剣や銃は、結局「恐怖」という武器で、ユーモアは、「笑い」という武器である。同様の視点で言うのならば、宗教や正義は「安心」という武器だ。
自分が振りかざしているものがなんなのか、もう少し考えて振り回していただきたい。何も考えず、恐怖を煽ったり、笑いにして許したりするのは、非常に危険だと僕は考える。
面白いから許される、という恐怖がときどきある。特アの行動、実はものすっごい芸人魂溢れるギャグだった! と言い出したらどうなるんだろう。今やってるギャグが高度すぎて日本程度の知能では理解されないかもしれないけどー。冗談なんだから本気になるなよなー。チョーキモーイ。…とか、言われたりして。