病院で最適化されているもの

ここのところ病院通いである。盲腸なんだから当たり前か。なんでこんなに待たされるんだろうなぁ、などと思いながらパーフェクトワールドを読んでいた。京都と英語の説明を延々される小説。
そんなわけで病院を眺めていて、感じたことは、なかなか最適化されたシステムなんだなぁ、ということだ。それは医者にとっての最適化であって、患者にとっての最適化ではない。医者の無駄な時間をできるだけ短くするシステムが現在の病院のシステムだ。一番人件費が高いところなんだから当たり前か。
医者は接客業で病気の人間ばかりを相手にしていて滅入らないのかなぁ、滅入るよなぁ。中には理不尽なことを言い出す客(病人)もいて、そんなに嫌ならほかへ行け!といいたいところだろうが、そうもいかない。接客業でありながら、彼らは職人でもある。手で触れて、データを見て、客への対応を判断しないといけない。そりゃ医者は高給取りなのもしょうがないよなぁ。
あと大手の病院だと最近はそうらしいのだが、いろんなものが自動化されている。最初に病院に入ってATMみたいなのに自分のカードを入れると「A-5地区でこの検診を受けた後、B-7地区のこの検診を受け、D-12地区の○○先生のところへ移動」というチェックリストが出てくる。オリエンテーリングみたいだ。その通りに進み、チェックリストにチェックを入れてもらう。最終的に、そのチェックリストをATMみたいなのにかざすと「本日の診察料は、○○円です」と出る。金を払って終了である。お年寄りも多いからだろうか、看護士がそのへんをうろついていて、こまった顔をしているとすぐに駆けつけてくれる。いろいろなものが便利になっているのだろうなぁ、と病院を眺めながら思った。