自分大好きっ子

「自分大好き!」という文章を見るたびに、多くの人は自分のことが好きではないから、ああいう文章が売れるのだろうな、と想像する。不思議な感覚だ。言葉というものは、他者に対しての伝達方法であり、意思の圧縮形式でしかない。なぜ「自分は自分のことが好き」と言葉にする必要があるのだろうか。他人にそんなことを言う必要があるときって、どんなときだろう。それとも未来の自分に対して残している言葉だろうか。想像だが、単純なブースタでしかないように見える。自分の言葉に酔っ払っている。そうやって自己暗示をかけ、自己陶酔していく。
世の中には自分が好きじゃない人間が大量にいるようだ。僕は自分が好きなときもあれば、嫌いなときもある。別にどちらでも良い。弟から「兄貴って自分大好きでしょ。」って言われたので、「当たり前だ。」と答えた。そのときの自分は嫌いだ。