誰も教えない

都市部に住んでいると、歩きタバコをしている人間は、マナーを知らない田舎モノ扱いを受けます。教育がされていないというべきか、列に並べない子供のようなもので、誰も教えてくれなかったのかなぁ、という哀れむべき存在というか。まあ、ようするに害です。
ところが地方に行くと、そんなのはごく当たり前に存在していて、歩きタバコの何が悪いのかを知りません。立ちションや飼い犬の糞も同様の傾向にありました。きっと地方では同じ状態でしょう。
さて、このようにマナーとルールというものの違いは、明言化された文章にあるかどうか、の違いだと僕は考える。マナーはどこにも書かれていない。誰かが教えないとわからない。ルールはどこかに書かれていて、知らないことは罪になる場合さえある。
水族館でフラッシュを焚いて撮影している人がいた。誰からも教えてもらえなかったのだろうか。どこにも書いてないのだろうか。田舎から来た旅行者なのかな、とぼんやりと眺めながら考えた。ちょっとしたホラーだ。