仕事をしていて思うこと

人によってこれが大切だと思ったり、これが重要だと思ったり、これは絶対だと思うことはマチマチだろう。いろんな会社があり、いろんな考えの人間が社会を作っている。そんな中で、楽をしようとすることを否定する意見を時々見かける。そんなに楽して後で苦労するとか、楽ばかり選んで苦労するとすぐにあきらめるとか、若いうちに金を払ってでも苦労しろって言うだろとか、そういう人もわりといる。また、苦労することは自分の力になると信じているのかもしれない。なる場合もあるだろう。ならない場合もある。個人の自由なので、そういった否定の意見も認めなくてはならないだろうが、このような苦労の好きな人の問題点は「苦労」というものが、どういうものなのか視点が間違えているところにある。
「楽をしようとする意思が、技術を発展させる。」
苦労に対して逃避ではなく、なぜ苦労しているのかをまず見つめないと問題は解決しない。本当に1つ1つ積み上げるしかないのか?と問うこと。掛け算は足し算の発展だ。同じように算数程度の問題だ。もっと楽をして計算できるんじゃあないのか?という意思が掛け算を生んだ。もっと楽なルーチンはないのか。もっと楽な手法があるのではないか。もっと手を抜いて品質を維持する方法はないのか。
そして、よく考えた後に、ああ、やっぱり1つ1つ積み上げないとダメか、ということもある。それは考えた結果なのだから、1つ1つ積み上げていくしかない。しかし何も考えず、積み上げだす人はわりと多い。苦労するのが好きだし、偉いと思っている人は多い。そのほうが単純作業で、目に見えて積みあがっていくから、成果がわかりやすい。しかし単純労働をしているだけなら、機械だってできる。考えることは人間にしかできない。