映画のように美麗なグラフィック、斬新な戦闘システム

もうずいーーーぶん前なんですけど、「2999年のゲームキッズ」というゲームがありました。当時のハードウェアは、プレイステーションで、1500円だかなんだか。ゲームってよりも、単純に漫画をプレステで読めるようにしたような存在で、特にアクションや選択分岐があるわけでもなく、ただ中身を読むというようなサウンドとかちょっとしたリアクションのついた漫画。でもって、これが、また、ぜんぜん、知り合いにウケない。知り合いはゲーマーが多かったんですが、もう、知り合いで買っているやつが誰一人いない。そもそも、話題にも上らない。
ただ、僕個人としては、このストーリーも面白いと思ったし、そういう新しい方向性への模索がよいな、と思っていたんですが、ようやくこの方向性が認められるというか、認知されるようになってきたのか、「ひぐらしのなく頃に」のように選択肢もなく物語を読ませるだけのものが出回り、当時のそこにいた製作者の地点に、一般人(まだまだ一部だけど)が追いついたかなぁ、などと思ったりします。その地点は10年近く前の企業のデザイナがいた地点であったわけで、今、みんなの手元にあるPCは、20年前は、研究者やその分野のトップの人間が何千万も出して使ったマシンと同等のスペックなんだな、なんて思うと、人間の認識の追いつきのほうが、よっぽど遅いかもしれない。