彼は生み出す。僕は皆殺す。

まあ、クリスマス嫌いネタを続けてきましたけど。サンタ殺すネタを続けてきましたけど。そんな中で出会った物語がある。
「サンタクロース、いつまで信じてました?」
という問い。
僕の答えは「サンタを信じさせるなんて、子供を騙して親が喜んでいる下品な児戯」だった。優しさや曖昧さのなく、数式のように正しいが、しかしこの答えでは、なにも生まれない。あるのは、すべてが死に絶えた後のような、整然さと静けさだ。今もこの意見はかわっていない。しかし、これは「殺す答え」だ。
同じ問いに対する、ある男の答えは違った。「サンタクロースがいついなくなったんだ? 俺がサンタだ。お前もサンタになれる」ある人は、彼を熱いバカだと言うだろう。ある人は、何を言ってんだと言うだろう。だけど、僕はこの答えが眩しかった。これは「生かす答え」だからだろう。僕には、こう答えることができなかった。いつかできるようになるだろうか。
男の名前は島本和彦と言った。