日本の透明度

中国に来て、すばらしく僕の思考性がかわった、ということはない。ほぼ想定された範囲内のことで、予測どおりとも言える。問題は「解決しないかもしれない」という予測を僕がしている点か。
そんな中国の仕組みの話。日本の政治が不透明だとか、天下りみたいなうら取引があるとか、そんな話を聞くけれど、中国の比ではない。中国は原因を究明しても「よくわからない」とみんなが納得していまう。不透明なのが普通なのだ。きっと30年前の日本もそうだったのだろう。政治だけではなく、一般の責任までなあなあになっている。誰が悪いのか?誰が責任者なのか?どうしてそういう問題がおこり、改善案を出しても対応できない。アメリカのようなルール縛りが厳しく別のことが一切できないシステムなのではない。誰も知らないのだ。
日本人がすばらしいとは思わない。アメリカスタイルやヨーロッパスタイルがすばらしいとも思わない。しかし中国システムでは改善できないではないか、ということが多い。
日本が不透明だとか癒着だとか天下りだとか、ひどく透明度の高い飲める水道水に文句をつけている姿はほほえましくみえる。こちらの水は泥水で、水道水を飲むものはいない。水は買うものだ。