燃えない男の日

よくまわりの人から「冷めてるよね」と言われる。It's KOOL. いろんな物事をみんなで何かをやることがあって、それに僕が混ざってやっている最中でも、表情がまったく変わらないとか、だるそうにやっているように見えるらしい。やる気あんの!?とよく言われる。それって外装なんだよなぁ、と客観的に思うけれど、それが重要視されることは多い。
たとえば、エアロビクスをやっているのを眺めると、みんなが鏡の前で笑顔で踊っている。はっきり言って不気味だ。スポーツクラブに行くとインストラクタはみんな笑顔だ。きっとそちらのほうが客も話しかけやすいし、物事が円滑に動くことが多いのだろう。つまりあの笑顔は外装。ハンッ!上っ面だけだな!という浅はかな思考ではない。それが重要なファクタであり、何かの役に立つのであれば、装備しておくのは当然の配慮だ。仕事だしね。
なんというか、僕はそういう外装というものが、気を使わないと変化しないときがある。人見知りが激しいからだろうか。心情というものが顔に出ない。スポーツクラブでウェイトトレーニングをしているときも、もくもくと辛そうでもなく、楽しそうでもなくやっている。トレーニングって本来そうやってまじめに取り組むものだったはずなのに、なんでエアロビは笑顔でいなくちゃいけないんだ?なにか効果があるんだろうか。きっとあるからやっているんだろうけれど。
酒を飲んで浮かれてはしゃぐ、というのは、僕は対面的なエンタテイメントだと思っている。つまり「わざと」だ。そうやって浮かれているのをみて、周りを楽しませる。それが好きな人間は多い。バカをやって楽しい!という人間の大半はこれだ。本当にバカなんだろう。仕方がない。そういう素材でできている、としかいいようがない。逆に僕のような変化しづらい素材の人間もいる。空気の読めないバカなんだろう。仕方がない。
僕のように燃えているように見えない男は、けっして燃えていないわけではない。ただ炎が見えづらいだけだ。そのへんの赤い勢いだけの炎ではない。常に燃えて続ける錆のように。もくもくと燃え続けるだろう。逆に炎のように燃えるタイプは、見た目が派手でわかりやすく、一時的加速が強いエネルギーがあるのにたいし、持続性がない(弱い)、という欠点がある。
僕がつまらなそうにしていても、つまらないかどうかは僕が決めることで、他人から「僕がつまらなそうにしているから」という評価で何かを決めることをされると、ちょっと困る。しかしそういうことはわりと多い。僕だってそういう判断をすることはある。たしかに多少は他人に対してのアピールも必要だろう。燃えているんだよ!という見た目の炎が出ているほうが、アピールとしては正しい。