ヒく元素

他人をヒかせる方法はいくらでもある。突然奇声を発するとか、裸で公道を踊りながら歩くとか、街路樹をブツブツ言いながら蹴りだすとか。しかし求めているのはそんなところなのか?重要なのは方向性である。
テキストを打っていて思うことは知識教養で他人をヒかせることだ。物事を熱苦しく語り出す、というのは有効な手ではあるが、聞いている他人の意見を聞いていない人間性にヒいているのであって、内容ではない。重要なのは内容である。
ヒかせるためには、それがどういう状況なのか、相手がわかる程度の強さで演出しなくてはならない。なんの知識教養もない他人にプログラムの話をしても「何言ってるの?」で終わってしまう。「他人」というのをどこに持ってくるか?重要なのは対象である。
リアリティだよ。「リアリティ」こそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり「リアリティ」こそがエンターテイメントなのさ。「マンガ」とは、想像や空想で描かれていると思われがちだが、実は違う!自分の見た事や、体験した事、感動した事を描いてこそおもしろくなるんだ!リアルがあるからダメなマンガを読んでも「なんだアホウか」と思える。リアルを知らない人間はそのマンガの何がアホなのかさえ気づかない。

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小説版姉2(3)読了