サンタメーカー&サンタキラー

世の中には、いろいろな物語があるよなぁー。とくに非現実的っつーかよー。とくにこの時期さわがれているサンタクロースってヤツ。なんだか良い子にはプレゼントを持ってくるなんて、誰が良い子だって決めてるんだ?っつー気もするが、んなこたぁどーでもいいんだぜ。重要なのは、サンタクロースっつーファンタジーだ。
最初は…誰かが作ったはずだ。冗談で言ったのかもしれない。キリストみたいホントにいたのかもしれない。ぜんぜん違う存在だったかもしれない。煙突から入ってくる幽霊とか空飛ぶトナカイの妖精とか。そしてそいつは物語になって、多くの人に伝わっていった。親から子供へ…、お年寄りが近所の子供に語る話の中に…、あるいは、文章の中で…、そいつは話の中でしか存在しない情報体へと変化した。やがて多くの人が、自分の夢や物語を託して、その情報体は大きくなっていった。いつの間にか、煙突から浸入したり、靴下にプレゼントを入れたり、空飛ぶトナカイのソリに乗ったり、他人の夢を乗せて大きくなった。多くの人間の夢だ。宗教の教祖のように、他人の小さな夢の集合体こそが、ファンタジーの本質。
サンタクロースはそうやって生きた。今も生きている。物語はそうやって生きている。妖怪のように。宗教で崇拝された存在のように。いつの日か、形骸化して、ケーキやターキーを食べるだけの日に成り下がる日がくるだろう。庚申のように、意味が消えて、寝ない日と認識される日がくるだろう。それがサンタが死ぬ日だ。忘れられた妖怪や、失われた宗教のように、消えていく。サンタはいるのか?という問いの答えは定義による、だ。サンタは生きた。そして死ぬ。

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今日の買い物
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姉ちゃんとしようよ!2 下巻野望編 やっと買えた。